今日の漫画日記(12/11)

『柔道賛歌』13,14 梶原一騎作 貝塚ひろし

長らく探していた単行本を電子書籍で見つけたので購入。
梶原一騎原作の柔道漫画としてはドラマ化された『柔道一直線』よりも後の作品で、その分完成されている。

子供のころ読んで面白いと思ったのに今読み返すと全然面白くない漫画というものがあるが、なぜか私は梶原一騎ものに関してはそういうことがあまりない。『巨人の星』も『あしたのジョー』も『空手バカ一代』も今読み返しても面白い。この漫画もそうだ。

13〜14巻のあらすじは、柔よく剛を制すの理想を目指す柔道少年巴突進太が、講道館での練習試合で大敗を喫したマックス・ゲーリング(ヘーシンクの愛弟子)とかっての恩師で柔道の鬼といわれた利鎌竜平に挑戦するために巴投げを利用した第3の必殺技を編み出し、全日本柔道選手権大会に参加するという話。

梶原一騎は格闘技の必殺技に関してはひどく使い回しが多く、主人公突進太の第2の必殺技である巴黒潮くずしは柔道一直線の地獄車とほぼ同じ技であり、ライバルのマックスの使う技『ヘーシンク式原爆落とし』は柔道一直線に出てくる大噴火投げとほぼ同じ。恩師の利鎌の使う必殺技天地返しも体落としを二重にかける技という意味では、柔道一直線の主人公一条直也の初期の必殺技2段投げと共通する。

第3の必殺技巴津波落としは、相手を巴投げで投げつけてからジャンプして空中で足をつかまえ、一緒に落下しながら相手をおでこから叩き落としてダメージを与えるという技。これもタイガーマスクの必殺技タイガーVに似ている。
(これは技そのものも破り方もほとんどキン肉マンなみに無茶な技だ)